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PEOPLE 運営管理(PM)

首都圏第一事業部 第一グループ 大手町プレイス営業所(取材当時) 小野瀬 有佳

お客さまの目線で見る。「気づこう」とすることで改善点が見えてくる。お客さまの満足度の向上は、収益拡大にもつながる。

どういう環境をご提供しているのか。知ることから始めた。

私は10年ほど前に当社の契約社員として働き始めました。支払いや請求業務、契約管理などの事務が私の仕事でしたが、同じ職場で働くプロパティマネジメント(PM)業務の担当者の仕事を近くで見聞きするうちにPM業務に魅力を感じるようになりました。PMは建物オーナーに代わって建物を運営管理して資産価値を最大化する仕事です。建物とお客さまに一番近い仕事とも言えます。働き始めて7年後に正社員化の話をいただき、不安はあったものの思い切って挑戦してみることにしました。

現在の勤務地は大手町で、担当する建物は当社が運営管理するビルの中でも屈指の規模とグレードを有します。入居テナントも著名な企業。私を含めて3人がPM担当で、私は営業とCS(Customer Satisfaction)を担当したのですが、初めて入居企業の方にお会いしたとき、何をお話しすればいいのか、まったく言葉が出てこない自分がいました。とにかくお客さまのことを知ろう。お客さまに関係するニュースや記事に注目するようになりました。また、まずは自分たちがどういった建物環境をご提供しているのか、お客さまにはどう映っているのかを知らなければ、と思いました。

私はビルの中を見て歩きました。給湯室やトイレにも入り、そこに不便はないか、改善点はないかと、お客さまの目線を意識して見ていきました。例えば、トイレットペーパ-の小さな切れ端が床に目立ちました。なぜだろう、使用している紙のグレードは適切なのだろうか、と。AED(自動体外式除細動器)は緊急時に人の命を救う重要な機器ですが、いざ使おうしたときにどこに設置されているかすぐにわかるだろうか、といった具合に。

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女性ならではの共感力を活かして。

お客さまの目線で「気づこう」として見ていくと、「こうしたら」と思うことがたくさん出てきます。AEDは緊急時にすぐに手に取れることが大切ですが、誰もが設置階を覚えているわけではありません。そこで、エレベータ内の停止階ボタンの脇にAED設置階であることを示すサインを付けることにしました。けれども、ビルの風格を損なってはいけません。ビルに調和しつつも目にとまるデザインを工夫して付けました。「このビルには細やかな心遣いが感じられる」――入居者や来館された方にそう感じていただけたなら、入居企業のブランド価値向上に少しでも貢献できるのではないかと思うのです。

AEDについては、女性に使用する際に人目を遮ることができればもっと使いやすいという声があることを知り、防災用の簡易テントをAEDとセットで設置することにしました。自分が女性だからこそ声に共感し、改善できた例かと思います。

上層階のレストランのフロア改装も大きな仕事でした。経年劣化が目立っていたフローリング床のカーペットへの交換をご提案しました。色やデザイン・質感など、レストランの格を保ち現在の内装とも合うものを選ばなければなりません。私が主担当となり、総支配人と当社建築担当、工事会社担当者の4人で検討を重ね、最後は総支配人から「任せる」と言っていただきました。仕上がりがどうなるかとドキドキしていたのですが、工事後、総支配人とその上司の方がわざわざ挨拶にみえ「大変よいものになった。ありがとう」と、うれしい言葉をいただくことができました。

お客さまの満足度が上がり、ビルに今まで以上の価値を感じていただくことができれば、それにふさわしい賃料をお願いすることができます。賃料収入の増加は、私たちのもう一方のお客さまである建物オーナーの収益向上に直結します。満足度を高めるには「お客さまの目線で」「気づこうとする」ことがなにより大切だと思っています。「もっと改善できる」――これからもその気持ちを大切に、PMとしてさらに成長していきたいと思っています。

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