UVSとの出会い
建物や空間演出に関わる仕事がしたくて、デベロッパーやハウスメーカー、ディスプレイなど幅広く企業を見ていました。あるときNTT都市開発(UD)について調べる中で、当時NTT都市開発ビルサービスだった当社のことを知り、説明会に参加。「不動産管理」という世界に出会い強く惹かれました。もともと技術としての建築だけをめざしていたわけではない自分にとって、「ハードとソフトの両面から建物や空間の価値を高める不動産管理」の仕事は理想的で、まさに従事してみたかったこと。さまざまな業務経験により総合的な力を持った人財を育てたいという育成方針と、誠実で温かみのある社員の雰囲気に魅力を感じ、入社を決めました。
これまでの歩み
2ヶ月間の新人研修の終わり近くに、中国事業部への配属を伝えられました。中国事業部への新入社員の配属は初めてでしたが、いろいろな地域を経験したいと思っていたのと、私の他にもう一人同期が配属されること、そしてオフィスから徒歩10分の借り上げ社宅に住めると聞いて、不安よりむしろ楽しみの方が大きかったです。
配属当初は建築設備担当として大型商業施設パセーラなど管理物件の工事業務に携わっていましたが、ほどなく「HIROSHIMA GATEPARK」(旧広島市民球場跡地整備等事業)の開発が本格化し、開業準備業務のサポートにつくことが多くなりました。さらに地元企業の皆様やUDとともに進める「広島城三の丸整備等事業」、パセーラに隣接する「広島県庁舎敷地有効活用事業」の入札準備にも関わり、ともに受注が決まったことで、翌年から広島プロジェクト推進室に異動。Park-PFI※と呼ばれるこれらの案件に専念することとなりました。
※ 利便増進と行政の財政負担を軽減する目的で、都市公園に民間投資を導入する制度
現在の業務とやりがい
新たな担当は開業準備業務。開業前PMとも言われ、施設ができる前の段階から開発プロジェクトに参加して、開業後の施設運営やテナント管理方法を検討。また管理目線から設計のチェック・確認、維持管理会社の選定なども行います。PM業務の経験を積んでから担当するケースが多いようなのですが、私は当然ながら、経験ゼロ。上司だけでなく本社からもさまざまにサポートしていただきながら仕事を進めていきました。当社として広島でのPark-PFIへの取り組みは初めて。互いに担当の枠を越えて議論し、助け合う。連続するいくつものプロジェクトのそれぞれで得た経験や反省を相互に活かしながら、メンバー全員がアップデートを重ねる。そんな毎日の繰り返しでした。
2023年3月31日、広島でのPark-PFIプロジェクトの第一陣「HIROSHIMA GATEPARK」がオープン。式典には広島市長をはじめ多くの地元関係者にお越しいただき、広場にはさっそく子どもたちの楽しそうな声が響き渡っています。街に賑わいと幸せをもたらす、素敵な仕事に巡り会えたことに心から感謝する一日となりました。
UVSのこと、これからのこと
かつて広島でのPark-PFIプロジェクト開業準備業務の中心メンバーだった人のうち何人かは異動し、ここで得た経験やノウハウを次のプロジェクトに注ぎ込んでいるようです。配属から3年目の秋を迎えた今、私は広島で「HIROSHIMA GATEPARK」、今夏にオープンした「HIROSHIMA STADIUM PARK」(中央公園広場エリア等整備・管理運営事業)に続き来春オープンする2施設の最終準備に取りかかっているところ。「HIROSHIMA GATEPARK」の運営をとおして得られる情報がとても貴重で、次へと活きる経験とノウハウが日々蓄積されていると感じます。まだまだ失敗もすることもありますが、かつてのメモなどを読み返すと自身の成長を実感し、先へと進む励みとなります。
さまざまな公園や施設がこの街に誕生し、それぞれの物件で、またそれぞれをつなぐエリアマネジメントの活動も始まりました。当社も地域の皆様やUDとも連携しながら地域全体の活性化に貢献できるよう知恵を絞り、工夫と努力を重ねていきます。以前、上司が「デベロッパーがつくったものに、自分たち管理会社が命を吹き込む」と言っていた通りのことが、目の前で繰り広げられていることにただただ感動。一市民としても、愛すべきこの街の変化を実感しています。
次はぜひ開業後のPM、管理運営の仕事に携わり、またそこで新たな街づくりに貢献できればと思っています。
(2024年10月インタビュー)